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当院の胃カメラ

胃カメラ(上部内視鏡検査)とは?

胃カメラ(上部消化管内視鏡検査)とは、口や鼻から内視鏡を挿入
し、咽頭・食道・胃・十二指腸を観察する検査です。


潰瘍や炎症、腫瘍、ポリープなどを診断するために行ないます。

当院では、内視鏡を①口から挿入するか、②鼻から挿入するか、
どちらか選択することが出来ます。


口からの場合はほとんど支障なく、挿入することができますが、
鼻からの場合、患者様によっては、鼻腔の変形、鼻出血、その他の理由により、内視鏡が挿入できない場合がございます。
その際は、やむを得ず口からの挿入を選ぶこととなります。

胃カメラで分かる病気とは?

上部消化管内視鏡検査、いわゆる胃カメラは、胃がん、食道がん、十二指腸がんといった悪性腫瘍などの他に胃潰瘍や十二指腸潰瘍、急性胃炎、慢性胃炎、胃ポリープ、十二指腸ポリープ、逆流性食道炎、ピロリ菌感染症といった良性疾患の診断・検査に有効です。

胃炎と内視鏡画像

胃腸はとてもデリケートな臓器で、胃炎や胃潰瘍はとても身近な病気です。


<胃カメラで分かる胃炎の程度>


表層性胃炎

表層性胃炎

胃粘膜の表面だけが軽い炎症を起こしている状態です。比較的若い人に多く見られ、空腹時に胃の痛みや不快感があります。

びらん性胃炎

びらん性胃炎

炎症によって胃の粘膜がただれた状態で、胃の出口近く(幽門部)によく見られます。出血を伴うこともあります。

萎縮性胃炎

萎縮性胃炎

ヘリコバクター・ピロリ感染が主な原因で胃の粘膜が炎症によって萎縮した状態です。萎縮が広範囲に及ぶと、食欲不振や食後の胃もたれを感じることがあります。

ヘリコバクター・ピロリ感染

ヘリコバクター・ピロリ性潰瘍

ヘリコバクター・ピロリ感染が胃潰瘍を引き起こしやすくします。ヘリコバクター・ピロリを保有していると、再発を繰り返すことが多く、除菌治療の適応となります。

逆流性食道炎と内視鏡画像

特に食後などに胸焼けなどを起こす病気として、逆流性食道炎という病気があります。
また、逆流性食道炎が確認されなくても、様々な症状がみられることもあります。


<逆流性食道炎のよくみられる症状>

・呑酸(酸みが込み上げる)

・食道のつかえ感

・胸焼け

<逆流性食道炎が原因となることもある症状>

・耳痛(耳鳴り、フラフラ感)

・咽喉頭症状(喉のイガイガ感、何かが張り付いている感覚、嚥下しがたい感覚、喉のつまり感など)

・非心臓性胸痛(心臓の病気ではない胸の痛み)

・呼吸器症状(咳、喘息様症状など)

<逆流性食道炎の内視鏡分類(ロサンゼルス分類(改)>


グレードN(正常) グレードM グレードA グレードB グレードC グレードD

胃の内視鏡検査、どのタイミングで受ける?

胃がんは、早期であれば治療のしやすい部位であるにもかかわらず、相変わらず日本人の癌部位別死亡数では男女共に2位となっています。
胃がんの罹患者数は男性が女性のほぼ倍で、特に40歳代から増加します。
集団検診で要再検査といわれた場合はもちろん、「しばらく胃の調子がおかしいな」というときも、早めに検査を受けた方が安心です。 ご家族が潰瘍や胃炎・胃癌などの病気に罹っている場合には、ピロリ菌感染の可能性もあり、胃カメラの検査が有効です。


とりあえず市販の胃薬で様子をみるという方も多いと思いますが、間違ったタイプの胃薬を飲み続けますと、かえって症状を悪化させる恐れもあります。
まずは消化器科や胃腸内科など の専門医に相談することが「胃すっきり」への近道です。

当院の鼻から入れる胃カメラの特徴

<当院の胃カメラはこのような方にお勧めします>

・「口からの胃カメラはつらくて、もうコリゴリ」という方

・歯磨きなどですぐに「おえっ」となるなど、舌の付け根が敏感な方

・内視鏡検査未経験で、なかなか受診する勇気が出ない方

・身体への負担の少ない内視鏡検査を受けたい方

苦しい検査として敬遠されがちな胃カメラ(上部消化管内視鏡検査)。
そのつらさを軽減し、できるだけ楽にできる内視鏡検査として、当院では鼻から挿入する内視鏡を備えております。
一般に普及して、まだ数年ですが、すでにリピーターも多く楽な検査として評判です。


※尚、従来通り口からの挿入も可能です。


<当院の鼻から胃カメラは胃がん早期発見の強い味方です>
鼻から挿入する場合は、それほどつらい思いをしなくてすむということが最大の魅力です。
口から挿入する内視鏡でつらい思いをされた方でも、鼻からなら、もっと気楽に検査をうけられると思います。
胃カメラが苦しくない検査だとわかれば、必要な時にためらわず受けられるようになるでしょうし、医師側も受診者が苦しまずにリラックスしていれば、よりじっくりと検査を行なえるようになります。

また胃カメラが細径化(細くなること)しても、撮影精度については口から挿入する内視鏡と同程度にまで改善されてきており、わずかな病変もチェックできます。
そういった意味で、「鼻から胃カメラ」は、上部消化管の病気の早期発見に有効な検査といえます。

<鼻から入れる胃カメラの3つの特徴>

その1:吐き気が少ない検査です。
風邪をひいたときの診察で、舌の奥をヘラみたいなもので押されて「オエッ」となりそうな経験をしたことがあると思います。 これを咽頭反射(いんとうはんしゃ)といいますが、口から内視鏡を入れる場合は、多少なりともこうした咽頭反射が起こります。
ところが、鼻から入れる場合は内視鏡が舌の根元に触れないので、吐き気をもよおすことが少なく検査を受けることができます。

その2:検査中に医師との会話が出来ます。
口から内視鏡を入れると、口がふさがってしまうために検査中は話ができません。
しかし、鼻から入れる場合は口を自由に動かせますので、検査をしている医師と「痛くありませんか?」「はい、大丈夫です」というような会話ができます。
気になったことをその場で確認できるので、安心して検査を受けられます。

その3:麻酔薬の量が口からの場合より少なく、身体に優しい検査です。

当院での胃カメラ受診にあたっての注意事項

・検査前日は、夜9時までに食事を済ませてください。またお酒はお控え下さい。

 ※内視鏡検査前日の夕食は消化の良いものとしてください。

・検査当日は、午前中に検査の場合、朝食は控えていただきます。

 尚、検査30分前までならお水などは摂取可能です。

・検査当日は自転車、お車での来院はお控え下さい。

鼻からの胃カメラの流れ

①胃カメラ検査前にガスコン水やプロナーゼ水(胃の中をきれいにします)を飲みます。
②次に鼻腔を広げるお薬を鼻に入れます。
③通りのよい鼻を選択します。
④鼻や喉の麻酔の為に、キシロカインという麻酔薬を鼻から入れます。
⑤さらに、通りが良いと感じられた鼻に、表面に麻酔薬を散布した軟らかいチューブを挿入し、通りの良さや麻酔薬の効果を確認します※検査直前に緊張の強い方には、まれに鎮静剤を使用することもあります。
⑥これらの前処置を経て、実際に胃カメラを挿入し、食道・胃・十二指腸の検査を行ないます。検査時間はおおよそ10分ほどです。

※検査中に潰瘍、ポリープ、腫瘍などが発見された場合には、病理組織検査のため組織を一部とることもあります。
また、胃十二指腸潰瘍(瘢痕も含め)が発見された場合、ピロリ菌検査のための組織検査を行なうこともあります。
その場合、検査時間が若干延びる場合もございます。


(胃カメラ検査に関しての注意事項)
※鼻からの検査の場合、鼻出血予防のための薬を使用しますので、心臓病、高血圧、甲状腺機能亢進症、糖尿病、パーキンソン病、交感神経作用薬による不眠やめまい等既往のある方もお申し出下さい。

<胃カメラ検査後の注意事項>
検査後1時間後より、飲食は可能ですが、組織検査を実施した場合は、刺激のある食事や飲食、コーヒー、アルコールなどの摂取は当日禁止です。また検査後は乗り物の運転は出来ません。


※食事の出来る時間になりましたら、まず水をお飲みになって、むせることなく飲めるようでしたら、消化の良い食物からお摂りになってください。また熱いものや辛いものなど刺激の強いものは避けてください。


※検査のときに、空気を入れて胃を膨らませるので、お腹が張った感じや鈍い痛みがあるかもしれませんが、ガスが出て治りますので、ご安心下さい。

鼻から入れる内視鏡の歴史

鼻からの胃カメラは日本では既に1980年代に考案されていましたが、内視鏡の開発が思うように進歩しなかったことなどもあり、なかなか実用化には至りませんでした。
2000年代に入り、フランスの医師らが苦痛の少ない方法として、鼻からの胃カメラの製作を日本のメーカーに依頼してから、その開発が進み、日本でも一部の医療機関で検査が行われていました。
しかし当初は、「胃カメラは口から入れるもの」という概念が定着していたため、なかなか受入れられませんでした。 その後、学会や研究会等にて、嘔吐反射が少ないこと、麻酔薬の量が少なく身体への負担が少ないことなどが次第に認められるようになり、現在では全国的に広く行なわれるようになっております。


今までに嘔吐反射により、内視鏡検査を敬遠されていた方にも、苦痛が少なく、安全な検査として非常に有用です。
また手軽に行なえる検査として、早期に胃や食道の病気を発見できる可能性もあり、今後もますます広まっていくと考えられております。